【ETCコーポレートカードのメリットとデメリットを徹底解説】
現在、多くの法人や個人事業主が高速道路を利用する中で、経費削減や業務効率化に向けた手段として「ETCコーポレートカード」の活用が注目を集めています。本記事では、ETCコーポレートカードの特徴やメリット、デメリットを詳しく解説し、どのような事業者に最も適しているのかを探ります。
【ETCコーポレートカードとは】
ETCコーポレートカードは、NEXCO(東日本・中日本・西日本高速道路株式会社)が発行する法人向けのETCカードです。このカードは主に「大口・多頻度割引」を利用できるため、頻繁に高速道路を利用する事業者にとって大きなメリットがあります。具体的には、月間の利用額が増加するほど割引率も高くなり、最大で30%からETC2.0対応車両の場合は40%の割引が適用されることがあります。
【ETCコーポレートカードのメリット】
- 経費削減: 利用金額に応じて適用される大口・多頻度割引により、高速道路の通行料金を大幅に抑えることが可能。
- 審査が緩い: クレジット機能がないため、審査が簡易で法人設立直後の企業や個人事業主でも取得しやすい。
- 経理業務の簡略化: すべての通行料金が一括請求されるため、個々の経費精算が不要。
- 利用明細の容易な把握: 利用明細には詳細な通行記録が記載されているため、経費の管理がしやすい。
【ETCコーポレートカードのデメリット】
- 利用車両の制限: 1台につき1枚のカードのみ発行され、他の車両で使用すると割引が受けられない。
- 高い保証金: カード発行時に数ヶ月分の保証金(通常4ヶ月分の利用額の合計)を支払う必要があり、資金繰りに影響を与える。
- ペナルティのリスク: 規約違反(例:登録車両以外での利用)や違反点数により利用停止や割引停止のペナルティが発生する可能性が高い。
- 申請手続きの手間: 発行には多数の書類提出が求められ、手続きが煩雑なため、時間を要する場合がある。
【ETCコーポレートカードはどんな事業者におすすめか】
したがって、次に挙げる条件を満たす企業にとっては、ETCコーポレートカードが大変有効です。
- 毎月の高速道路利用額が30,000円以上の企業。
- 運送業などで頻繁に高速道路を利用せざるを得ない事業者。
- 複数の車両を保有しているが、使用頻度が高いものだけに限定している場合。
- 各種経費を効率的に管理したい企業。
【他のETCカードとの比較】
ETCコーポレートカードは、法人向けのクレジットカードや他のETCカードと比べると、特に割引制度において優位性があります。しかし、利用実績が管理されるため、その点を把握した上で最適なカードを選ぶことが重要です。
項目 | ETCコーポレートカード | 法人ETCカード | クレジットカード付帯のETCカード |
---|---|---|---|
割引率 | 最大40% | 最大30% | 30% |
審査 | 不要 | 不要 | 必要 |
利用車両 | 1台限定 | 複数台可 | 未定 |
利用明細管理 | 詳細記録 | 可能 | クレジットカードに合算 |
保証金 | あり | なし | なし |
【まとめ】
ETCコーポレートカードは、特に高速道路を頻繁に利用する事業者にとって経費削減の強力なツールです。しかし、登録車両の制限やペナルティのリスク、申請手続きの複雑さといったデメリットも考慮しながら、自社の使用状況に合った最適な選択を行うことが重要です。さらなる詳細は、興味のある方は専門家への相談をお勧め致します。