2023年度の国の一般会計税収が72兆1千億円に達し、過去最高を更新した。
概要
2023年度の国の一般会計税収は72兆1千億円に達し、4年連続で過去最高を更新した。この数字は、22年度の71兆1373億円を上回り、前年度の実績を大幅に超えた。財務省が発表したこの数字は、好調な企業業績や円安の影響を受けた法人税の増加が主な要因となっている。
背景
この税収の増加は、企業の好調な業績が背景にある。特に、自動車や電気・ガスなどの業種では、円安の影響で生産が回復し、営業利益が大幅に増加した。このため、法人税が大幅に増加し、税収全体を押し上げた。また、所得税も堅調に推移しており、賃金の上昇や配当収入の増加が要因となっている。
税収の増加要因
税収の増加要因として、法人税の増加が最も大きい。法人税は、22年度の14兆5951億円から15兆8606億円に増加し、前年度比約9千億円の上昇となった。また、所得税も22兆530億円と堅調に推移しており、賃金の上昇や配当収入の増加が要因となっている。消費税も23兆923億円とわずかながら過去最高を更新した。
企業の好業績の影響
企業の好調な業績がこの税収の増加に大きく貢献している。特に、自動車メーカーのトヨタ自動車は、23年度の営業利益が5兆円超と過去最高を更新した。このような企業の好業績は、法人税の増加をもたらしており、税収全体を押し上げている。
財政の影響
この税収の増加は、財政に大きな影響を与える。特に、決算剰余金は8517億円と大幅に増加しており、これを国債の償還や防衛費などに充てることが予定されている。また、赤字国債の発行も9兆5000億円減らすことができた。
関連するその他のニュース
このニュースに関連する他のニュースとして、23年度の補正予算編成時には、税収が69兆6110億円と見込んでいたが、実際の税収は大幅に上回ったことが挙げられる。また、防衛費の増額も予定されており、決算剰余金から捻出される防衛費は、23-27年度の5年間で3兆5000億円を計画している。