参議院本会議で子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案が可決、成立。
概要
2024年6月5日、参議院本会議で「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案」が可決・成立しました。この法律案は、子どもの生活環境を改善するための措置を盛り込み、特に離婚後の親権や養育費の取り決めについてのルールを改正しています。
背景
日本では、少子化が深刻な社会的課題となっています。子どもの生活環境を改善し、両親の協力による子育てを促すため、政府はこの法律案を提出しました。特に、離婚後の親権や養育費の取り決めについてのルールを改正し、子どもの利益を確保することを目指しています。
子ども・子育て支援法の改正
この法律案では、離婚後の親権について「共同親権」と「単独親権」の二つの選択肢を設けます。離婚後の両親が協議によって「共同親権」を選択することができるようになり、合意できない場合は家庭裁判所が判断します。また、養育費についても、不払いが問題となっているため、支払いが滞った場合は他の債権よりも優先的に財産の差し押さえができる「先取特権」を設けます。さらに、調停で養育費などを決める段階でも、裁判所は当事者の収入や資産の情報開示命令を出すことができるようになります。
政府の政策に対する批判
この法律案に対しては、政府の政策に対する批判もあります。共産党の山添拓氏は、「大きな問題は、離婚後、父母の合意がないのに裁判所が共同親権を強制しうる点で、懸念の声が広がっている」と指摘しています。
少子化対策の課題
日本の少子化は深刻な社会的課題です。この法律案は、子どもの生活環境を改善し、両親の協力による子育てを促すことで、少子化対策の一環として位置づけられています。政府は、この法律案を通じて、子どもの利益を確保し、少子化対策に取り組んでいくことを目指しています。
関連するその他のニュース
この法律案と関連する他のニュースとして、離婚後の親権や養育費の取り決めについてのルール改正や、子どものための相談支援のあり方について関係省庁で検討することなどが挙げられます。