**「異世界転生」などのマンガがメンタルヘルスに与える影響について心理カウンセラーが提言**
概要
心理カウンセラーの浮世満理子は、「異世界転生」と「溺愛系」などのマンガが現代人のメンタルヘルスに与える影響について提言しています。彼女は、エンタメを用いたカウンセリングを行うことで、現代人の生きづらさが投影されていると指摘しています。特に「異世界転生」や「溺愛系」は、現実逃避の願望が強く、読者層に性差があるが共通するのは「強烈な現実逃避感」であると分析しています。
背景
日本では、メンタルヘルスに関する問題が深刻化しており、メンタルに不調を感じて心理カウンセリングを利用した経験のある人はわずか6%にとどまっています。このような状況下で、マンガなどのエンタメが現代人のメンタルヘルスに与える影響が注目されています。
「異世界転生」人気の背景
「異世界転生」は、20年近い歴史がありながら人気は衰えることなく、コミック市場でも好調です。電子書籍サービス・コミックシーモアの2023年売上は5年前比9.8倍と、新規読者を掴み続けていることが窺えられます。主な読者層は30〜40代の男性と、初期ファンも根強く愛好しています。また、「男性向けコンテンツではあるものの、女性ユーザーの読者も多く、幅広い層に好まれるジャンルとなっている」という特徴があります。
「溺愛系」人気の背景
「溺愛系」は、2023年、2024年と、『電子コミック大賞』大賞を受賞した『鬼の花嫁』『ホタルの嫁入り』などが人気となっています。最近でも、『東郷家へ嫁いだ話』など人気作が続々登場し、コミックシーモアの2023年売上では5年前比で実に26倍と、「溺愛系」のここ数年の盛り上がりは数字にも表れています。
現実逃避の心理分析
浮世満理子は、「異世界転生」や「溺愛系」が現代人の現実逃避の願望を満たしていると分析しています。特に男性は社会的枠組みに縛られがちで、就活に成功するか失敗するかで人生が決まってしまうという風潮があり、努力がしたくないわけではないが、現世では努力のチャンスすら与えられないと感じている男性が多いのではないかと指摘しています。一方、「溺愛系」需要の背景として、疲れ切った現代女性の姿を指摘しています。
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「異世界転生」や「溺愛系」などのマンガが現代人のメンタルヘルスに与える影響については、様々なニュースが報じられています。例えば、マンガの「異世界・転生フェア」が開催されるなど、関連するニュースが多くあります。