「異世界転生」などのマンガがメンタルヘルスに与える影響について心理カウンセラーが提言。
概要
心理カウンセラーの浮世満理子は、マンガの「異世界転生」や「溺愛系」が現代人のメンタルヘルスに与える影響について、詳細な分析を行った。浮世氏は、エンタメを用いたカウンセリングも行っており、現代社会の生きづらさがこれらのジャンルに投影されていると指摘している。
背景
「異世界転生」と「溺愛系」は、現在のコミック市場で非常に人気のあるジャンルである。特に「異世界転生」は、20年近い歴史がありながらも人気は衰えていない。電子書籍サービス・コミックシーモアの2023年売上は5年前比で9.8倍に達し、新規読者を掴み続けていることがわかる。
マンガの現実逃避
浮世氏は、現代人のメンタルヘルスに影響を与える要因として、マンガの「現実逃避」的な要素を指摘している。特に「異世界転生」や「溺愛系」は、現実世界でのストレスや不満を逃避するための手段として読まれていると考えられる。読者は、マンガの世界に没入することで、現実世界の問題から一時的に逃避できるのである。
異世界転生の心理的影響
浮世氏は、「異世界転生」の主人公が現実世界での努力が報われないと感じている男性読者に人気があると分析している。これは、現実世界での努力が報われないと感じている男性が、マンガの世界で「生き直し」を体験することで、現実世界での不満を解消するための手段として機能しているのである。
溺愛系の女性読者
一方、「溺愛系」は、疲れ切った現代女性の姿を反映していると浮世氏は指摘している。女性読者は、マンガの世界で「溺愛」されることで、現実世界での疲れを癒やすことができるのである。
エンタメのメンタルヘルス効果
浮世氏は、エンタメがメンタルヘルスに与える影響について、適切な用法・容量を守れば、現実と上手に折り合うために欠かせないものとなると指摘している。エンタメは、現代の生きづらさを投影しているが、それを適切に利用すれば、メンタルヘルスを改善することができるのである。
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