2023年の名目国内総生産で日本がドイツに抜かれ、世界4位に転落することがほぼ確実になった。
概要
2023年の名目国内総生産（GDP）で日本がドイツに抜かれ、世界4位に転落することがほぼ確実になった。ドイツ連邦統計庁が公表した2023年の名目GDPは、前年比6.3%増の4兆1211億ユーロで、ドル換算すると約4兆4500億ドルとなった。これに対し、日本の2023年の名目GDPは、ドル換算で約4兆2300億ドルと見積もられており、ドイツに抜かれることが確実視されている。
背景
日本の経済は、2023年に大きく減速した後、10月から12月期には前期比年率1.1%のプラス成長が見込まれているが、通年ではドイツに届かないことがほぼ確実である。国際通貨基金（IMF）は、10月に公表した経済見通しで、日本の名目GDPを約4兆2300億ドルと予想している。
日本のGDPがドイツに抜かれる
日本の名目GDPがドイツに抜かれる要因として、円安が大きく影響している。ドルベースで日本のGDPが小さくなっているため、ドイツに抜かれることが確実視されている。また、ドイツは日本よりも物価高が激しく、それに伴って名目成長率が6.3%だったことも影響している。
経済規模の比較
日本とドイツの経済規模を比較すると、ドイツは日本よりも小さい人口にもかかわらず、経済規模が大きくなっている。ドイツの名目GDPは、前年比6.3%増の4兆1211億ユーロで、ドル換算すると約4兆4500億ドルとなった。一方、日本の名目GDPは、ドル換算で約4兆2300億ドルと見積もられており、ドイツに抜かれることが確実視されている。
長期的な経済成長の差
長期的にみると、ドイツの経済成長率は日本を上回っており、経済規模の差は縮まってきていた。国際通貨基金（IMF）のデータから00～22年の実質成長率を単純平均すると、ドイツの1.2%に対し、日本は0.7%にとどまる。
ドル換算での影響
ドル換算での日本のGDPは、円安の影響で小さくなっている。2023年の平均為替レートは1ドル=140.5円で、前年の平均より9円ほど円安になったため、ドル換算でのGDPが減少している。
関連するその他のニュース
日本の経済が減速している要因として、労働力の減少と不足が指摘されてきた。特に、1995年をピークに生産活動の中心を担う15～64歳の生産年齢人口は減少しており、労働力不足が鮮明となっている。