企業の儲けに当たる申告所得の総額が過去最高のおよそ85兆円に上ったことが分かった。
概要
国税庁は、2022年度の法人の申告所得総額が前年度比7.0%増の約85兆円に達し、過去最高を更新したと発表した。この増加は、円安による輸出収益の伸びやインバウンド関連の消費の増加などが背景にあると分析されている。
背景
この増加の背景には、2022年の円安が大きく影響している。円安により、輸出が増加し、製造業を中心に企業の収益が伸びた。さらに、インバウンド関連の消費も大きく増加し、旅館・飲食店業などの収益も上昇した。また、コロナ禍からの経済活動の回復もこの増加に寄与している。
企業の儲けの増加
申告所得の増加は、多くの業種で見られた。特に、製造業は3.2%増の25兆4996億円、卸売業は19.3%増の8兆4627億円、料理・旅館・飲食店業は27.3%増の8499億円などと、ほとんどの業種で前の年度を上回っている。
税務申告の詳細
国税庁によると、2022年度の法人の申告所得総額は85兆106億円で、申告税額の総額も7.1%増の14兆9099億円となった。法人の黒字申告件数は113万1千件で、黒字申告割合は36.2%となった。また、申告欠損金額は17兆4295億円で、赤字申告1件あたりの欠損金額も872万7千円となった。
経済の回復
この増加は、コロナ禍からの経済活動の回復が進んでいることを示している。経済の回復に伴い、企業が賃上げなど人への投資を拡大することが消費の増加を促し、中長期的に経済を拡大させる要因になると分析されている。
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